お茶の発祥

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茶花の入れ方

茶花_03茶の湯の教則である利休七則に「一、花は野にある様」と書かれていて、一輪の花を生かして入れます。
季節の移ろいの中に今を生きる花自身の命の輝きをありのままに表すことが大切です。
いけばなのように特別に決まった型はありませんが床の大きさや花入れの具合によって、趣のあるように整えましょう。花は蕾が少し咲きかけのものを、もう少し足した方が、と思うくらい控えめに入れるといいようです。

花入

茶花_04花入れには床に置く置き花入、床壁中央や床柱に花釘をうち、それに掛ける掛け花入れ、鎖や紐で釣り下ろす釣り花入の三種類が主なもので、金属、漆器、瓢、木工で 作られています。
花入にも真・行・草がありますが、古銅、中国伝来の青磁、染付、祥瑞、赤絵、交 趾、白磁、青銅、金紫銅、砂張などの「唐物」や特別な好み物などが真になります。
国焼物で中国から伝来した釉薬のかかった瀬戸、膳所、高取、唐津、京焼や古銅形の 楽焼は行の扱いです。
国焼物で釉薬のかかっていない備前、伊賀、信楽、常滑、楽焼 、大樋焼、砂張、磁器の掛け・釣花入、竹、籠、瓢、木工品などが草として扱います

薄板

花入は床にじかに置くことはせず、薄板を敷きます。

■矢筈板
長方形の真塗で木口が矢筈に切り込んであります。
上部がやや広くなっているもの が正式ですが、上下に差が無いものはどちらを上下にしても構いません。古銅、青磁 、染付など真の花入に使います。

■蛤端
木口が貝の口のようになっているもので、真塗、溜塗、蝋色塗、黒掻き合わせ塗などがあり、砂張、施柚の国焼など行の花入に使います。

■丸高台
本来香炉を荘る台で見立てものとして使います。真塗、溜塗などがあるほか大きさも種々で真、行、草いずれにも使います。

その他、桐、松、杉、桧、欅を材にした「木地の蛤葉」は、草の花入としてして使 われる釉薬のかからない素焼や焼〆、竹、瓢に使います。大広間では「大板」「長板 」を使うことがあるほか、古銅の花入には「羽田盆」も使われることがあります。